先にバスルームを出て、松島はふらふらとキッチンに入る。体中、どこも火照ってならなかった。冷蔵庫から、常備している麦茶のペットボトルを取り出そうとするが、カウンターにある赤ワインが目に留まり、それに手を伸ばす。 ……まいったな。 思うが悪い気分ではない。むしろ高揚している。裸姿でボトルからワインをあおりたくなるほどに。 「俺にも、もらえませんか」 涼やかにも甘い声が耳に流れ込み、松島はそっと視線を流す。自分と同じく全裸で、鮎沢はしどけなく肩にもたれかかってきた。 「あ、そのままでいいです――」 グラスを取り出そうとしたら言う。 「……飲ませてください」 意味を解し、フッと松島は笑う。どうやら、今夜はずっとこの調子でいるつもりらしい。 クリスマスに食事に誘ってもらえませんか――鮎沢が言うから、そうした。もっとも、言われるまでもなく自分もそのつもりでいて、早々にこの赤ワインを見つくろって買い置き、当日になってから鮎沢とふたりでクリスマスメニューを調達し、家でしっぽり過ごす気でいた。 ところが鮎沢は、連れて行ってほしい店があると打ち明けてきた。 『以前にも行った店です。伸義さんと初めてふたりで食事した店――』 そのときがそうだったように、はにかんだ素振りを見せられ、胸が熱く染まりながらもチクリと小さく痛んだ。 その後すぐに予約を入れ、テーブルを押さえられたのはよかった。遅い時間にしたとは言え、今年のイブは金曜日だ。退社してから改めて落ち合い、連れ立って向かった。 鮎沢がどんな気持ちでこの店を指定したかを思うと、いくばくとでもやるせなかった。しかし鮎沢は終始ほほ笑みを絶やさず、食事をしながらテーブルの下で脚を絡ませるようにして、うっとりと目を合わせてくる。そうなって、ようやく真意がわかった。あの日を塗り替えるなら、存分に応えると決めた。 松島は、ボトルから赤ワインを口に含む。鮎沢の顎を指で捕らえ、唇を合わせた。 「……ふ、ん」 流し込めば、吐息を鼻に抜かせてコクンと飲み込む。蕩け切った眼差しで見つめてくる。 「もっと……もっと、ください」 肩にすがって、あえかにささやいた。裸の胸が重なり、いまだ硬い互いの興奮が知れた。 ビストロを出たあと、当然ながら、その足で家に来た。玄関を入るのももどかしく、鮎沢を強く抱きしめた。有無を言わさず唇から犯そうとしたら、明るく笑って止められた。 『先にシャワーです。今夜は……これまでで一番長い夜にしてください』 かわいいと思えるのだから仕方ない。言いなりになって、ふたりでバスルームに入った。 そんなことは、これまでにも事後に何度かあって、今さら目新しくもないと思ったのは、しかし誤算だった。 『駄目です……俺にさせてください。ベッドでは、伸義さんの思いどおりになりますから』 髪から爪の先まで懇切丁寧に洗われたことは想定内で、それに付随して性感をあおられたのも成り行きと言えるほどで、だが口での奉仕で限界まで昂らされ、放つ寸前で止められることを何度も繰り返されたのには本当にまいった。 焦らすにも ……ベッドに入る前に、イかせるわけにはいかないって? そのくせ鮎沢は、見せつけるように裸体を洗い、バスタブに片足を乗せて後孔をほぐした。受け入れる準備を先に済ませたにしても、自分はそのあいだ、まるっきり放置だ。 降り注ぐシャワーに濡れて、鮎沢から目が離れなかった。鮎沢も目をそらさず、ずっと自分を見ていた。 優雅に動く手が、なめらかな素肌をくまなく這い回る。しなやかな指が、秘めた箇所に出入りして深くまで刺さる。 吐息はシャワーより熱く降ってきて、素肌にはじかれて流れ落ちる水滴も色めいて感じられ、正直に勃起した先は露を吐いていた。 それ以上に、濡れた髪のかかる顔が 飛びかかって、押さえつけてでも貫きたい衝動に何度も襲われた。年甲斐もなく、自分もまた、怒張した先から露を吐いていた。 「お湯を張るようにしておきました。あとで、また入りましょう」 赤ワインを三口ほど飲み、絡みついていた舌がやっとほどけたら、鮎沢はそんなことをささやく。 「ふやけそうだな」 まだベッドに入ってもいないのに、物足りないと言われたようなものだ。 「それも楽しいですよ? 今夜は放しません」 「いつもだろう?」 わざと呆れて見せれば、すっと目を細めて耳打ちしてくる。 「そんなこと言って……知りませんよ?」 ゾクッとした。これだから鮎沢は 「思いどおりになるんじゃなかったのか?」 つい言葉にして返せば、 「ええ――お願いします」 言い終える前に、強く手を引いた。なかば 「楽しませてやるよ。――存分に」 自分でも残酷に聞こえる声を吐き、明るい下で鮎沢をベッドに突き倒す。男との情交にもすっかり慣れ、今はもう、なんの躊躇も生まれない。 怯えたふうを装って、鮎沢が瞳を揺らめかせる。それにもそそられ、期待を裏切らずにのしかかった。 「ああん」 甘ったるい嬌声は約束のようなもので、ゆるく巻きついてきた腕を払うでもない。唇を貪るより先に、喉元にしゃぶりつく。そうして、ねっとりと耳まで舐め上げ、情欲の餌食になるのはどちらか、はっきり思い知らせた。 「あ、伸義さん……」 それでも鮎沢の余裕は消えない。だから、愛しくてならない。いくらでも自分を見失える。深い快楽の底に、共に沈んでいける。 これは、どういうことなんだろうな――。 ふとした思いが湧き、松島はうすら笑んだ。四十年以上に渡る半生で、鮎沢より先に自分の心を動かした男はいない。女でも、これほど自分を熱中させた相手はいなかった。 今でも、自分は同性愛者ではないと思う。夏に一度、試しにAVを借りて見た。性欲をあおられたことに変わりはなかった。そしてまた、男同士のそれも試した。鮎沢のほうが、圧倒的にそそると知った。むしろ鮎沢でなければ駄目だった。 そのことを打ち明けて鮎沢を悦ばせるのも悪くないかもしれない。しかし、言わないでおこうと思う。 「あ、あん!」 胸の紅色の粒をつまめば、鮎沢は艶っぽい声を上げる。くりくりと押し潰すようにこね、言ってやった。 「ここ、好きだな」 「い、いやっ……」 顔を背けても素振りに過ぎない。紅潮した頬はゆるみ、唇から湿った吐息を溢れさせる。 だから、口に含んで舌でこね回した。毎度のことで、それなのに鮎沢はヒクヒクと喉を震わせる。たまらなかった。じっくりと腿を撫で上げ、腰から背にそろりと手を這わせ、そのあたりの性感を刺激する。腹に下ろしてきて、屹立の際を幾度となく指先でなぞった。 その間にも、もうひとつの胸の粒を放っておくことはなく、片方の手でなぶった。もどかしそうに悶えられ、口と手を換えてやる。 「あ、あ、伸義さん――」 素直に仰け反り、鮎沢は頭をつかんでくる。もっと欲しいと、淫らに髪をまさぐった。 松島は笑ってしまう。本当に欲しいのは、ここではないはずだ。 ……さて、どうしようか。 思いどおりになると鮎沢は言った。しかし春にこうなって、今は冬だ。手札は使い尽くしたに等しい。 自分にまたがらせ、淫乱に腰を振って見せろと言っても、最初がそうだった。犬のように突っ伏して尻を突き出せと言っても、鮎沢は歓ぶ。何もせずに放置して誘って見せろと言っても構わないのだから、いっそ頼もしい限りだ。 ……痛めつけてみるか? 残忍な気分にもなる。だが、それで自分が楽しいかを考えると、さほどそそられない。 まいったな。 呆れるより、また愛しさに溢れた。どうしたら、飽きるほど鮎沢を満たせるか。自分がもっと若ければ――嫌な思いが湧いた。 「は、はん!」 こざかしい 手っ取り早く、鮎沢の股間に顔をうずめた。露に濡れた先に胸を熱くし、それを舌で舐め取る。ためらいなく口に入れ、じゅぶじゅぶとしゃぶり始めた。 「の、伸義さん……そんなっ」 このことにだけは、いまだ抵抗を見せるのがおかしい。鮎沢は悦んですることなのに、自分がするとためらう。 わかっていて、いっそう熱心にしゃぶった。同じ男だから、どこをどうすればより感じるか、教えられずとも知れている。 「は、あっ……だめ……っ」 「じっとしてな」 思いどおりになると鮎沢が言い出したのだ。遠慮も容赦もない。 顔の横で、鮎沢の脚がせつなそうに動く。膝を立てては伸ばし、いくつもシーツに 頭をつかむ手に力が入り、そうと気づいてかゆるみ、鮎沢のやるせない思いが伝わってくる。 イってしまえ。 強く思った。自分の口の中にでも、腹の上にでも、シーツにでも、情欲を放ってしまえばいい。そうしてまたあおられ、快感が絶頂に達したなら、また放てばいい。 もう耐えられない、後ろに入れてほしい、中をぐちゃぐちゃにしてくださいと言うまで、自分は待てる。バスルームでさんざん焦らされた報復でもなく、鮎沢が望む長い夜にするには、それが一番に違いなかった。 「伸義さん……イきそう……」 頼りない声がして、わずかにも耳を疑った。 「イきな」 「でも――」 促したのに口答えで返される。少しばかりムッとして、じゅぶっと根元まで吸いつき、唇でしごき上げながら舌でなぞった。 「あっ……ああっ!」 初めて聞くような余裕のない声が上がり、頭をつかむ手にぎゅっと力が入った。鮎沢は、小刻みに体を震わせる。口から抜けた鮎沢の性器は目の前にあり、ぴちゃっと頬がぬるく濡れた感触が残っていた。 荒い息をつき、松島は身を起こす。おもむろに、指の背で頬を拭った。それを鮎沢の前に差し出し、たらりと垂れる白濁を自分でもじっと見つめる。 「……伸義さん」 つらそうに顔を背けるから、鮎沢の口まで持っていった。目に見えて一段と頬を染め、鮎沢は潤んだ瞳でそれを見る。 案の定なのか、口から舌を出して舐めた。視線を流してきて、舐めた指の手首を握る。 「中に、ください――」 虫の 「……いいだろう」 低く漏れた自分の声に、松島はハッとする。思わず苦く笑ってしまったが、悪いことではなかったらしい。鮎沢は華やいだ笑顔になる。 「愛してます、とても」 口から指を放し、両腕で首にかじりついてきた。ようやく唇を重ね、深く貪ってやる。絡み合う舌に何かの味がしたことにも昂った。 そうしながら、誘って開いた脚の下に手をもぐらせ、十分に濡れた指で鮎沢の中を探る。バスルームでの下準備は周到で、すぐに吸いついてきた。ほぐすことよりも、鮎沢の望みはほかにあり、そのとおりにしてやる。今では勘に頼らずともわかるその箇所を、執拗にこすった。 「あ、あ、あん」 あられもない声を上げ、鮎沢は腰を揺らす。 「もっとだろう?」 言ってやれば、うっとりと息をつき、残る湿りを塗り込むように頬をまさぐってきた。 「……かわいいよ」 これだけで、また達したらいい。そんな思いから重なる体をずらし、鮎沢の昂りを目でも確かめた。 男なら抗いえない箇所を刺激されているにしても、先ほど放ったばかりなのに既に勃ち上がっている。 「若いな――」 思ったままの言葉が口からこぼれた。 「そんなこと……」 喘いで鮎沢は言う。体内の愛撫に震えながら、色情に濡れた目で見つめてくる。 「もう……限界です。入れて、ぐちゃぐちゃにしてください」 せつなく請われ、目を瞠った。あおる手管でもなく、まさか本当に言われるとは、そうさせるつもりでいたのに自分では信じていなかったのか。 胸がいっぱいになる。自分こそ、限界かもしれない。請われるまで待てると思っていたのも、強がりに過ぎなかったのかと疑わしくなる。 ……当然か。 情事で鮎沢を凌げるとは今もって思えない。情欲に素直で、それよりも愛情に深く、この関係が築けたのも鮎沢の自分を求める気持ちがあってだ。 粉をかけられたから振り向いたなど、そんな傲慢な思いはもうなかった。 「愛している――」 口をついて出た言葉は心をそのままに映し、松島は両腕で鮎沢を抱きしめる。同様に強く抱き返された。 泣けそうなほど、愛しい。猛々しい情欲が そんなこと、今さらだろう――? 何をためらうのだと奮い立たせるまでもなく、怒張は張り裂けんばかりになっている。 それを鮎沢に突き刺した。 「あ、あ、ああっ……」 歓びの声を上げ、鮎沢は背に抱きついた手の爪を立てた。その痛みさえ、松島には愉悦だ。ずぶずぶと鮎沢の奥深くまで入っていき、きつい締めつけに一体感を得る。 「は、はんっ、はん!」 腰を揺さぶり、鮎沢が急かすのがいじらしい。強烈な快感に耐え、身を浮かして力強く貫き動かす。 「いい……いいっ」 うわごとのように繰り返す鮎沢に、普段の余裕はまるでなかった。今夜の何がここまで鮎沢を駆り立てるのか、そんなことはわからずとも、鮎沢が受ける快感は自分も同じだ。 鮎沢がぐちゃぐちゃになるなら自分もそうで、共に快楽の底に沈んでいく。 これまでで一番長い夜にすると言った――。 朝が来ようと、鮎沢との夜は終わらない。しめやかな闇に、ふたりして興奮の熱と溶けてしまえばいい。そうしたら永遠にひとつだ。 快感に浸りながらも感傷的な思いが湧くのは、いつになく鮎沢が受ける一方だからか。だがそれも、目に映る鮎沢の高揚に消されていく。はしたなさも鮎沢には魅力で、官能に染まった眼差しも、閉じられずに端を濡らす唇も、ひくつく喉仏さえ、とんでもなく それでいて優雅さを失わない。美しい男は、どれほど乱れても美しいままか。悶えて黒髪の散るさまにも心を鷲づかみにされ、それはやはり鮎沢だからか。 苛立って、松島は鮎沢を深くえぐる。この行為が、今後いっさい自分にだけ許されるのであればいい。 「あ、……伸義さん――あなただけだっ」 背をまさぐり、鮎沢はすがりついてくる。 「すごく、いい……もう、ずっと俺のものだ」 それをどれほどの気持ちで口走ったのか、胸にしみた。唇に吸いつき、松島は深いキスをする。このまま、鮎沢を食らい尽くしたいほどだった。 「ん……っ」 苦しげに喘ぎ、鮎沢は腰を突き上げる。 「ふ、んっ、……あ、ああっ」 キスが解け、せつない叫びが上がった。腹が生温かく濡れる。ねっとりと鮎沢のものとこすれる感触に震え、松島も弾けた。 「は、あ」 そうなって、ひどく胸が高鳴っていると気づいた。真冬の夜に、全身が汗ばんでいる。 鮎沢に重なり、上掛けを引いた。共にくるまり、鮎沢の喉元に顔をうずめる。 鮎沢の鼓動も速い。せわしく胸が上下する。 「……これで、よかったか?」 弱音とも取れる言葉を吐いていた。松島は自嘲するが、鮎沢の手にゆったりと髪を撫でられる。 「すごく、素敵でした」 甘ったるくささやかれた。そのとろみで、心も体も芯から満たされる。 「俺も、よかった」 青くさいセリフを照れもせずに言っていた。 ……まいった。 これではまるで、鮎沢に甘えているようだ。 そうなんだろうな――。 こうして、仰向けに横たわる鮎沢と素肌を合わせているのが、とても気持ちいい。その狭間に、ねっとりとした感触があることにも満たされる。興奮が静かに引いて、穏やかな幸福に包まれる。 「この歳で、あなたと出会えて幸せです」 ぽつりと鮎沢が言った。顔を上げて松島は目を合わせる。 「互いに、十分に大人で自由だ。もっと若いときに出会っていたら、きっと、こうはならなかった」 松島は浅くうなずいて見せる。もっと早く出会いたかったと言わない鮎沢の気持ちが、よくわかった。 だが、フッと口元をゆるめて言ってやる。 「だろうな。それに、もっと歳食ってから出会ったんじゃ、俺が使い物にならなかったかもしれないな」 「……なんてこと言うんです」 眉をひそめ、鮎沢は目を尖らせる。 「そうですか。わかってました。クリスマスなんて、鼻で笑ってたんでしょう?」 わざとらしく怒った顔もかわいいのだから、あとには引けない。 「まあ、そうだな。クリスマスであろうと、なかろうと、きみとは何も変わらないからな」 鮎沢の横に体を下ろし、シーツに頬杖をついて澄まして言ってやった。 鮎沢は目を丸くする。不敵な笑みをうっすらと浮かべた。 「うれしいことを言ってくださるんですね。でも、やはりクリスマスだからではなく?」 「まあ、あまり期待するな」 挑戦的に拗ねられても、甘えられているとしか思えない。かわいいから、頬をくすぐった。 うっとりと目を閉じて鮎沢は言う。 「では、こう考えるのはどうです? 奇跡が起きた夜に、何かしら自分にも奇跡が起こればいいと期待するのは、人の子ならおかしくないでしょう?」 松島は笑ってしまう。そっと腕を絡ませ、鮎沢を胸に抱き寄せた。 「どうだ? 奇跡は起きたか?」 自分でも意地が悪いと思う。だが鮎沢は、胸元から上目で見据えてくる。 「とっくに起きてます。今あなたとこうしていることが、俺には奇跡だ」 ゾクッと胸が震えた。 「まいったな」 声に出して、言ってしまっていた。 「まだまだですよ。汚れたまま眠ってしまうわけにはいかないでしょう?」 バスルームに誘われていることは明白で、松島は苦笑を抑えられない。 「俺はまだ使えないぞ?」 「だから、そういうことを言わないでください。楽しみ方は、いろいろあるんですから」 ひそやかにほほ笑まれ、黙らせるしかなくなる。 「渓」 愛情を込め、しっとりと耳元でささやいてやった。 「これから俺にはどんな奇跡が起きるのか、楽しみだよ」 ポッと鮎沢は頬を染める。疑いようもなく恥じらい、すっと視線をそらした。 「――渓」 バスルームへ行ったら、いったい何をされるだろうと思いつつ、松島は唇を寄せる。 「その前に……もう一度、キスをくれ」 戻ってきた視線と熱く眼差しを絡め、しっとりと唇を合わせた。 「あなたには……かないません」 そっと離れ、瞳を潤ませて鮎沢がささやくから、今一度、松島はしっかりと抱きしめた。 おわり ◆作品一覧に戻る |
素材:あんずいろ